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第242話

真正面から朝陽さんを見るのは本当に久しぶりだ 朝陽さんは年を重ね色気が増し可愛らしい人と言うより綺麗な人になっていた。 どんな女優より綺麗だと世間が騒ぐほどの色気に当てられそうになる 「朝陽さん…俺回りくどいこと出来ないので単刀直入に言っちゃいますね。俺はまだ朝陽さんが好きです。朝陽さんとまた一緒に歩きたいです。俺じゃダメですか?十夜さんでないとダメですか?」 どんなに長々と話したって結果は変わらない。 ならばこれが一番分かりやすいと思った。 断るにしてもこっちの方が断りやすいとも思った。 「せいくん…僕は君を裏切った…それでも僕でいいの?せいくんにはカイさんがいるじゃない。この間迎えに来てたよね」 「はい。見ていたんですね。カイのこと。 俺はここ一年程カイと一緒に住んでいました。 体を重ねたことも一度や二度ではありません。 カイは俺のこと好きだと言ってくれました。 そんなカイに嫌悪感なんてなかった。 だから朝陽さんを忘れたくて…一緒にいました。 朝陽さんを思ったままでといいと言うカイの言葉に甘え、朝陽さんへの気持ちを持ち続けたまま…。 最低なやつだと言われても仕方ありません。 このままカイの側にいればいつか朝陽さんを忘れられるんじゃないかって思い今日こうして会うことも躊躇いました。 でも朝陽さんから逃げたままで側にいるなんてカイにとっては苦痛でしかないと思いました。 だからは朝陽さんに伝えたくてここに来ました」 朝陽さんが涙をこぼす。これが何の涙なのかわからない。 朝陽さんの言葉を待った

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