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第251話

カイを抱き締める…カイは俺の胸に顔を埋めてきた 「星夜ぁ…」 「カイ…大丈夫だよ」 「僕…僕…星夜ぁ…嫌いにならないで…僕の側にいて…星夜…」 子供のように泣きじゃくる 「嫌いにならないよ。大丈夫だよ。カイのこと大好きだよ」 「でも…でも…」 「大丈夫だよ」 幼い頃の記憶は失くしていた筈だった。でも今日のことで思い出してしまったんだ… 「うわぁぁぁん…星夜ぁ…怖かったよぉ…星夜ぁぁぁ…」 「カイ…」 抱き締めキスをする。何度も何度も繰り返すとカイは落ち着きを取り戻した 「カイ。落ち着いた?」 「星夜…ごめん…俺…」 「カイ…タオル濡らしてくるからちょっと待ってて」 「うん…」 朝陽さんに電話を入れた 「ごめん。朝陽さん。俺…朝陽さんとやり直せない。直ぐには…」 「カイさんに何かあったんだね?」 「はい…すいません」 「大丈夫だよ」 「どのくらいかかるかわかりません…だから待っていてなんて言えません…ごめんなさい…勝手なことばかり言ってごめんなさい…朝陽さん…幸せになってください…」 「うん…わかった」 やっと繋がりそうだったのに…また手を離してしまった…でもカイを放っておくわけにはいかない

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