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第256話
その時、如月さんが目を覚ます
「蓮華…」
カイはぎゅっと手を握った
「てんちょ…ごめんなさい…俺のせいで…ごめんなさい…」
「蓮華は何も悪くないよ…俺が見る目がなかっただけ…蓮華は何も悪くない」
「でも…俺が…気を付けてたら…店長まであんな目に遭うこと無かったのに…」
「数人がかりだったんだから敵うはずないよ…大丈夫…俺たちは男だからそう簡単に壊れない…大丈夫…」
自分自身にも言い聞かせているようにカイが言葉を繋ぐ…
「起こってしまったことはどうすることも出来ない…これからどう生きるかだよ。仕事どうする?辞める?」
「辞めません…店長がいるから…」
「ありがとう。しばらくは他のみんなでちゃんと回せるように指示しといたから安心して今は休んで。俺にできることある?」
俺と母親のことを盗み見る如月さん
「相馬くん。一旦二人にしてあげましょうか?」
「はい」
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