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第258話
「蓮華はまた眠っちゃったみたい」
ちょうど十夜さんが通りがかる
「如月さんお話しできましたか?」
「できたよ。また眠っちゃったけど」
「雪代さん。診察しましょうか」
震えながら俺の服をつかむ。触れられることが怖いのだろう
「俺もついていてはいけませんか?」
「…わかった…こっち」
診察の間中カイの手を握り続けた。
ボロボロ涙を流しながら診察を受けるカイを見て胸が痛かった…
十夜さんは優しく声をかけながら黙々と診察を進めていった
終わったら気が抜けたのかカイが意識を手放した
「星夜…少し話せるか?」
「…はい」
眠るカイが気がかりであったが大人しくついていくことにした
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