如月さんはとても辛そうにしていた… この顔は知ってる…カイのことを尊敬しているのは勿論だが…カイのこと恋愛的にも好きなのだろう… 十夜さんの言ってることは真実だ。 今のカイには俺がいなくなり如月さんだけがいる状況になることは傷を抉ることでしかない… カイはいつも自分よりも人を思う奴だから目の前であれだけ酷い目に遭っているのにその場にいたにも関わらず助けてやれなかったばかりかその目の前で自分まで犯されてしまったことをとても悔いている。 昔の記憶が呼び起こされてしまいその苦しみは増してしまった… カイはこれからどう如月さんに償っていこうかと考えを巡らせているはずだ 如月さんの側にいて癒やそうと思えば思うほどカイへ負担が増える でもカイの中で如月さんから離れようという選択はない。如月さんの前では何でもないように振る舞う。如月さんの傷が少しでも早く癒えるようにと… だからこそ今寄り掛かれるところが必要なのだ。素直に身を預けられる場所が… 良くわかっていた。だから朝陽さんではなくカイを選んだのだ 朝陽さんには辛い思いをさせてしまうけれど朝陽さんを支えてくれる人はたくさんいるから…