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第269話
カイside
「カイさん。相馬さん追いかけないと…」
「…行かないで…蓮華…」
蓮華の首に腕を回す…
「カイさん…」
「このまま抱かせて…」
「ちょっ…何言ってるんですか…」
「抱かせろ」
低い声で蓮華の耳元で囁く。体をびくりと震わせた蓮華を組み敷く…
その後めちゃくちゃに抱いた…蓮華は俺の腕の中で意識を手放していた…
蓮華を抱いて気を紛らわせたかった…蓮華の気持ちを利用した…星夜…俺は…最低だ…
これから…どうしよ…星夜がいない生活なんて考えられない…家に戻ることはできず蓮華の体を清めると店で一夜を明かした
目が覚めたとき蓮華は苦しそうに目を伏せた…
「店長…やっぱこのままじゃダメですよ…相馬さんとこ行きましょ…一緒に…」
「いやだ…怖い…」
星夜がどんな想いを今持っているのかと思うと足がすくんで動かなかった…もう…俺の元には帰ってきてくれないかもしれない…
でも…いいきっかけだったのかもしれない…星夜を手放すいいきっかけ…始めはつらい…でも良かったと思える日が来る…でも…
蓮華は午前中は仕事があると言い一旦店を出た。俺も着替えに戻ろうと重い腰をあげた
自宅に戻っても星夜の気配はなかった…もう出て行ってしまったんだろうか…止まったはずの涙がこぼれ落ちた…
せいや…ごめんなさい…会いたいよ…離れたくないよ…
自分勝手な想いを呟くが部屋の中に消えて行った
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