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第282話
朝陽side
霞くんが嫌いなわけじゃない
でも何だか落ち着かない
その理由なんてわからないけど…
特に用もないので帰宅することにした。
タクシーを拾った直後土門さんから連絡が入った
「朝陽くん。どうした?」
「特に何もないですよ」
「今どこ?」
「今タクシー乗ったところです」
「俺の自宅にこれる?俺もすぐ行くから」
「わかりました」
タクシーの運転手に行き先の変更を告げた
土門さんの自宅のエントランスで待っていると時間をおかず土門さんが戻ってきた
「ごめんね。急に」
「いいえ。蘇芳さんは一緒じゃないんですね」
「もう少し飲んで来るって」
「何だか二人きりは新鮮ですね」
「そうだね」
「急にどうしたんですか?」
「霞くん苦手なの?」
「これといって理由はわからないんですけど何だか落ち着かないんです」
「そうなんだね」
初めて会った時から何となく感じていてそれが何なのかわからないまま少し距離を取りつつ接していた
「悪い子じゃないし仲良くしたくないってわけじゃないんですけど…」
「なんだろうねぇ…」
「明日久しぶりのオフでしょ?久しぶりに泊まってく?てか飲むの付き合ってよ」
「じゃあお世話になります」
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