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第287話

十夜side まさか泊まることになるなんて… 内心焦っていた…理性を保てる自信がない… でも恐怖を感じていそうな朝陽の表情に頷いてしまった… 長めに風呂に浸かり上がる きちんと畳まれ準備してあった服を着る 暑くて上は着なかったが… 「風呂ありがとう。お前もいってこいよ」 「うん。行ってくるね」 既に綺麗に片付けられていたテーブル。取り敢えずソファーに掛けた はぁ…頑張れ自分…何度も言い聞かせ気持ちを落ち着かせる 程なくして上がってきた朝陽の頬はピンク色に染まり色気が放出されていた。 「あぁ…もう…」 「何?」 「何でもない」 「変なの。ワイン準備するね」 ワインと簡単なつまみをテーブルに並べる 隣に腰掛けた朝陽を抱き締めたい衝動に刈られるがどうにか押さえ込む そのあとはどうにか理性を保ち時が過ぎて行くのだが… 「とーやー…」 「何?」 「…何でもない」 「はい?」 「ねぇ十夜…僕さ…何でこんなになっちゃうんだろ…」 「え?」 急に俯いた朝陽の言葉を待つ。 「何かしたわけでもないんだよ。話しかけられたら返すだけ…でもね…みんなには言えてなかったけどこの一年いろんな人に無理矢理…キスされたり…押し倒されたり…体触られたり…どうにか最後まで行く前に切り抜けて来たんだけどさ…僕どうしたらいいのかな」 朝陽に触った奴がいるというだけでも怒りを覚える。せめて俺が送迎ぐらいできれば外で何かされることは減るはず。何かしてあげたい。この一年会わなかったことを後悔した

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