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第290話

朝陽side 目が覚めるともう外は明るくなっていた リビングのソファーに十夜はいた きっと僕を運んだ後に片付けをしてくれてそのまま眠ってしまったんだろう ずっと見ているけどやはり整った顔立で思わず見入ってしまう 朝食を準備していると十夜が起きた 「おはよ…あさひ…」 相変わらず寝起きは可愛い 「おはよ。ご飯できてるよ」 「ん〜…ありがと…」 思わず笑みが溢れた 「なぁにぃ?あさひ」 「相変わらず寝起き可愛いなて思って」 「可愛いのはお前だろ…顔洗ってくる…」 しばらくして戻ってきた十夜に呼ばれる。とても真剣な表情だった 「朝陽」 「ん?」 「あのさ…また一緒に住まない?」 「え?」 「お前放って置くと家に上がり込まれる可能性だってある。心配だ。前みたいな目に会う可能性だってある。ただでさえ顔が知られてるんだ。この家だってもう知られてしまっているし」 「でも…僕…」 「だから俺のことなら気にしなくていい。俺はお前の幼馴染なんだし俺に気なんて使うなよ」 「でも…」 「それ以上行ったら犯すよ」 「え…」 「ごめん。冗談。そんなことはしない。お前が拒否っても無理矢理にでもお前の家に上がりこむけど…ってそれじゃ他のやつと一緒か…」 「違うよ!十夜は違う」 「なら俺の言うこと聞いて?」 とても優しく笑うから頷くしかなかった

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