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第318話

夜が明け十夜さんがやってきて治療をしてもらい再度休んだ朝陽さんを部屋に残し十夜さんと話す 「星夜。朝陽見つけてくれてありがとう」 「いいえ…俺は何も…彩芽さんと宮部のお陰ですよ」 「星夜…あのさ…俺に遠慮して朝陽に気持ち伝えられないって言うならさ気にしなくていいよ」 「え?」 「今の俺と朝陽の関係はただの幼馴染でそれ以上はない。俺の中でもう気持ちの整理はついているんだ。こんだけ待たせたんだからもういいんじゃないか?それともまだ雪代さんのこと…」 「カイとのことはもう大丈夫です。でも…俺…」 「朝陽は自分からは何も言ってこないぞ。お前に迷惑になるって思ってるから」 「…」 「お前の中で朝陽はもう過去なのかもしれない。けど俺から見たらまだお互い思い合っているように見えるんだが…」 「こんなに都合のいいような扱いをしてもいいのかと…朝陽さんへの想いは最近復活したばかりです。でもカイと別れてまだ間もないしなんか…あまりにも…」 「人の気持ちなんてすぐに変わってもおかしくない。きっと雪代さんもそう思ってるはず。お前に救われたからこそお前には幸せになってもらいたいはずだ」 「…俺は…」 「まぁ急ぐ必要もないのかもしれないけど…」

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