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君が幸せでありますように。3
そんな日々が続いたある日俺はその人が男性だったと知る
でも不思議と嫌悪感はなく懲りずに何度もキスをねだった。
彼が男だと知ったのは本当に偶然だった。
彼の仕事の打ち合わせの電話が鳴った時たまたま隣にいた俺の耳に相手の声が届いた。
呼ばれている名前はカイ。相手は星夜。2人ともよく知るモデルだった。
2人は男女問わず人気があり星夜は如月の方でもお世話になっている人だったのでよく覚えていた
星夜と話す目の前の愛しい人の表情は…他の男には見せたこともない表情だった
どう見ても恋している顔…その表情が泣きそうなほど綺麗で見惚れていた…でも…確か星夜は華稜院家の人と交際をしていたはず…カイさんは叶わない恋をしているんだ…だからそんなにも…
いろんな人と寝る理由をなんとなく察してしまった…この人が幸せであって欲しいのに…心から笑って欲しくて無駄に話しかける日々が続いた。
そうこうしているうちにいつのまにかカイさんの表情は明るくなっていた。
カイさんに相馬さんの事を聞くと切なそうに…でも星夜が幸せであるならそれが自分にとっての幸せなんだって綺麗な笑顔で笑っていた。
あんなにいろんな人と寝ていたのにその頃からはパタッとなくなった。
それから数年後。俺は大学を卒業し家の仕事を手伝っていた。
そんな時カイさんがモデルを引退し、カフェを開くと聞いた
自分を1人の人間だと言ってくれたあの言葉。俺が救われた言葉…カイさんにとっては何でもない言葉だったのだろうけれど俺にとっては大きなことだった。
何かカイさんに返したくてカフェを手伝わせて欲しいとお願いし一緒にできることになった。
その頃のカイさんは、あんなに仲が良かった華陵院さんと別れ落ち込んでいる相馬さんと同棲を始めていた。複雑そうだけど、でもとても幸せそうにしているカイさんを見ながらこのままずっと幸せであって欲しいと願っていた
どんな形でもカイさんの側にいたくて…恩を返したくて…自分のできることを精一杯した。
一緒に居られることがとても幸せだった…目の前で笑っているカイさんをずっと見ていたかった
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