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宵闇の向こう側…15
莉音が去ったのを確認し保科さんは抱き締めてくれた
「なずな…」
すがるような声に背中を撫でた
「保科さんどうしたの?」
「やっとここにいてくれると思うと嬉しくて…」
「それは僕のセリフだよ。ありがとう」
「なずな…一緒に寝てもいい?」
「うん。むしろ毎日一緒がいい…保科さんを感じていたい…」
僕からキスをすると照れたように真っ赤になって普段と全く違う僕しか知らない保科さんが愛しくて…
自分に好意を向けてくれる人を好きになることはいつものことで保科さんへ思いが募るのはあっという間だった。
でも今回ばかりは星夜を片隅から追いやることは出来なかった。
自分から好きになったのが星夜が初めてだったから…
その日からとても幸せな日々は続いた。
保科さんは帰ってくると直ぐ僕のもとへ来てくれるし求めれば直ぐにでも抱いてくれる。
保科さんにとっては当たり前の気遣いも僕にとっては大きいものでこの人の側にいられればずっと幸せかもしれないと信じて疑わなかった。
少し嫉妬深いところもちらほら見られるがそれすら嬉しかった。
莉音と談笑していれば急いでやってきて僕を抱き締めてくる。
相手が莉音ならそれくらいですむが他の男の使用人と同じことしようもんなら部屋に閉じ込められて執拗に抱かれた。
それが嬉しくてわざと嫉妬させるように話しかけに行くこともあった
嫉妬深さが愛情の大きさだって思ってた
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