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宵闇の向こう側…41

それから1ヶ月。保科さんとの生活も落ち着き僕自信も安定したので華陵院さんに連絡をしてもらい星夜へ謝罪の機会を貰った… 震える体を保科さんが抱き締めてくれる。 「なずな。大丈夫だよ」 「うん」 その後二人を迎えに行き料亭へ来ていた。場違いな気がして緊張感が増す。 保科さんがそっと手を握ってくれた 「星夜。本当にごめんなさい…どうかしてた…星夜には酷い事をした…ごめんなさい…朝陽さんもごめんなさい…僕…あなたが羨ましかった…大好きな人に大事にされていることが…あなたにまで酷いことをしようとした…ごめんなさい」 あの10日…僕がどれだけ酷いことをしたのか…全て話した。 朝陽さんを盗み見ると自分のことのように顔を歪めていた。 本当にごめんなさい…傷つけてごめんなさい… 「なずなさん。あなたは今幸せですか?」 「…え?」 思ってもいなかった質問に驚き目を見開き朝陽さんを見詰める 「保科さんは幸せですか?」 「私はなずなにとても酷い事をした。なずなが苦しみ傷付いていたのに話を聞こうとしなかった。私はなずなに償わなければいけない。もちろん君達にも… でも償いのために一緒にいたいと思うのは違う。私はなずなを愛してしまった。 離れて初めて気が付いてとても後悔した。 あの部屋を渡したのも自分では気付かないままなずなを縛りたかった故のことなのだろう。 私はもうなずな無しで生きて行くことは出来ない。今は幸せかって聞かれると幸せだとは言いきれない。これから2人で幸せになりたい」 保科さんの言葉に涙が溢れそうなのを必死に耐えていたら朝陽さんがこちらを見つめた 「なずなさん。保科さんと一緒に歩いたらどうですか?あなたはとても傷付いた。肉体的にも精神的にも。せいくんにしたことだってとても後悔していますよね?している間苦しかったですよね?でもせいくんはあなたにはもうあげられませんし、あなたが今そばにいて欲しい人はせいくんじゃない。保科さんでしょ?だったら保科さんに全部を開いて見せてください。保科さんは全て受け入れてくれるから。 貴方がしたことは絶対に許せません。許す気もありません。せいくんが貴方のこと傷付けた日だってもう戻りません。それはせいくんがずっと背負って行くものです。何もなかったことには出来ない。でもこれからは、今からは、作って行くことは出来るんです。まだ始まっていないのだから。せいくんのことは僕に任せて下さい。これだけ喋りましたが、結局僕はせいくん以外どうでもいいんです。今後貴方がどうして行くかなんて興味はないです。でもせいくんはあげません。何度も言います。せいくんはあげません」 そう言いフッと悪戯っ子のように笑った。こんな顔も出来るなんて以外でただ見詰めていた 「せいくんはきっちり反省してなずなさんに謝って下さい」 そんな言葉が出るとも思っていなかったので更に驚く…ぼくのことは憎いはずなのに…なんて心の広い人なんだろう…自分のことが一番だった僕が敵うはずなんてなかったんだ…そう思うとしっくりきた。 星夜は言われるまま僕に謝ってくれた 「申し訳ありませんでした」

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