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あなたに会えたから 15

莉音side そんなある日のこと。母が再度倒れたと連絡がきた。今回はもう厳しいかもしれない…そう聞かされた… それを旦那様に伝えると休みをくれた 母の側に沢山いられるようにと なずなさまのことが気がかりではあったが素直にそのご厚意に甘え休むことにした。 病院はいつも桔梗が歌っているあの川原まですぐのところだったから桔梗のところにはもっと通えるようになった。 気分が沈んでも桔梗の元へいけば癒される 「莉音。なんだか楽しそうね」 「そう?」 「桔梗くんの話をするあなたはとても楽しそうよ。私も聞いてみたいな…その子の歌声…」 「今度連れてくる。あいつなら喜んで歌ってくれるから。お母さんが喜んでくれることが嬉しくてそのために歌い出したって言ってたんだ。誰かのために歌えることはあいつにとってもいいと思うし」 「ふふっ…楽しみ。ねぇ…莉音。京介くんは元気?」 「元気だよ。…ねぇ母さん。ほんの数日だけお隣さんだった五月女さん覚えてる?」 「えぇ。覚えてるわ」 「その息子さん…なずなさんがね兄さんの恋人で屋敷にきたんだよ。だから今凄く幸せそうにしてる」 「そう。良かったね。京介くんは自分より人のために頑張り続けてきたからそういう人がいるのは彼にとってとても重要なことだから。でも莉音。あなた五月女さんところのなずなくん…好きだったよね?」 「いつの話だよ。もう過去だよ」 「でも忘れられないって…」 「いい思い出としてね」 「そう?」 「うん。なずなさんはあの頃のままとても優しい人だよ。だから安心して?」 「莉音も支えてくれる人見付かるといいね。私にも会わせてね」 「はいはい」 思ったより落ち込まなくてこれも桔梗に会えたからかな?そう思っていた

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