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あなたに会えたから 19

まぁなずなさんは覚えていないだろうし答えても差し支えないだろうが… 「数日間だけお隣さんだった綺麗な男の子でしたよ」 「へぇ~…奇遇…僕も初恋の人は数日間のお隣さんだった。凄く可愛い女の子。 あ…でも…何故か男の子達にはクンづけされてたから僕も同じように呼んでたけど… その子が下校中たまたまからかわれていたのを助けたんだ。僕カッコ良くない? 怪我してたから少し手当てしてその後で家でご飯一緒に食べて。彼女守るため毎日一緒に登下校して…。 ちっさくてふわふわしててもうかなり可愛かった。でもたった数日で急にまた引っ越していって… 今どうしてるかな?あれだけ可愛かったから今頃すごく美人さんでいい人と巡り会えてるだろうね」 「女の子だったんだねぇ。なずなの初恋の人」 「そだよ。僕元々バイだし。今は京介さんしか見えないけど」 「…っ…相変わらずのバカップルぶりですね…なずなさんちなみに…その女の子何て名前ですか?」 「だって事実だもん。 名前はねぇ女の子達にはりおちゃんって呼ばれてた。たての りおちゃん」 「だもん…って30代の男がそれ言います?…ん…まぁ…似合いますけど…」 「そういや莉音と名前そっくりじゃん」 「…ん?…まて…なずな…その子本人にちゃんと名前は聞いたのか?」 「いや。その子のクラスの子が教えてくれた。僕意外と昔は奥手で正面から顔見られなかったし…」 「…莉音…」 「はい…」 「何?何?」 「まさかとは思うが…」 「…何か…嫌な予感はします…」 「え?」 「なずな…たぶんそれ莉音だ」 「えー!そんなはずない!女の子だって言ったじゃん。莉音はこんなに男らしいのに間違うわけ無いでしょ?」 「…あなたの奥さんはもしかしなくてもアホですか?」 「失礼だな…まぁ否定はできないけど…」 「何?何?二人して酷くない?」 「莉音は昔はかなり小柄で色白だったから女の子によく間違われててその頃のよく付けられてたあだ名はりおちゃんだ。ちょっと待ってろ…」 数分後…一枚の家族写真を持ってきた兄はそれをなずなさんに見せた 「ほら。これが莉音」 「へぇ…って…えっ…えー!!え?待って…待って…じゃあ…僕の初恋って…」 「だからさっき言っただろ。莉音だって」 「えぇぇぇぇ!!!全然…全く気付かなかった…莉音は?気付いてた?」 「はい…初めて邸にきたときから」 「で?莉音…もしかしてお前の初恋の人って…」 「お察しの通りです…まさか…女に間違われているなんて…」 「でももうお前になずなはあげないからね」 「だから言ってるじゃないですか過去ですって。いい思い出の1つだって。その人が幸せであればいいなと。今その通りになってるでしょ?いくらなんでも人の物に手なんか出しませんよ。 それに今…実は会いたい人がいるんです」 恋愛感情とは違うけれど…

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