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あなたに会えたから 26
莉音side
「あの頃と変わってなくてホッとした。可愛くて優しくて真っ直ぐで…でも少し不器用で臆病で…変なものに染まらないといいな…」
「そう。桔梗くんのこと好きなんだねぇ」
「うん。好きだよ。年の離れた弟みたいな感じで可愛くて仕方ない」
「向こうはそう思っていないかもしれないよ」
「というと?」
「莉音に対して特別な気持ちがあるかもしれない」
「あぁ。それはないでしょ。10も年の離れたおっさんなんてそんな対象で見ないよ。桔梗の回りには若くて魅力的な人沢山いるんだし」
「他に相手が出来たらお前は手放しで喜べる?」
「勿論。桔梗はしっかりしてるから変な人は連れてこないだろうし…でも少し寂しいかもね」
「そう。でもこれからはどうなるかわからないしな」
「なにそれ。ところでなずなさんは?一緒に居なくていいの?」
「今日は家でゆっくりしてるってさ」
「そんな拗ねない」
「拗ねてない」
二人が仲が良くて何よりだ。
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