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あなたに会えたから 30

莉音side 「莉音。僕たちの今から桔梗くんと会ってくる」 そんな電話があったのは約一時間ほど前 「何のために会いに行くの?」 「桔梗くんとお話ししたくて。莉音のことどう思ってるかも聞いてくる」 「へ?」 「もし莉音に恋愛感情あるなら諦めてもらわないといけないでしょ?傷は浅い方がいいじゃん。莉音には全くその気はないんでしょ」 「それはそうだけど」 「桔梗くんはまだ若いんだから悩んでいる時間が勿体ないじゃない?」 「だから桔梗もそんな気持ちなんか無いって。だからわざわざそんなこと聞かなくてもいいだろ?」 「じゃあさ。もし桔梗くんが莉音に恋愛感情あったら?莉音は無いって言ってるけどもしあったとしたら?どうするの?」 「それは…」 「ほら…すぐに答えられない。うまく言っとくからじゃね」 「ちょっ…なずなさんっ」 桔梗がそんなこと思ってるなんてあり得ないけどもしそうだったら…俺は…突き放せる?…そんなの無理…桔梗には好きで居てもらいたい…それって…俺…酷くない…? 一人で葛藤し続けた。 気づけば待ち合わせの場所に向かっていた。 どうするつもりかなんてわからない…でも…到着するととても泣きそうな桔梗の顔に堪らなくなり声をかけた 「桔梗!!」 俺が来たことに兄と桔梗が驚いていた。なずなさんは少し笑ってる 「なんでお前がここに?」 「なずなさんから連絡あった」 桔梗の顔を見て息を飲む…その顔…まさか… 「桔梗?大丈夫?」

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