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あなたに会えたから 37

そのあとは夕燈さんが食事を振る舞ってくれて夜が更けていく… 夕燈さんは…笑っていたけれど…でも目の奥に悲しみが宿っていたような気がした… その表情がとても綺麗で…これで良かったんだろうか…無意味な考えを巡らせていた 「ねぇ。桔梗くん」 「はい」 「莉音はね本当に鈍いし誰にでも優しいから勘違いさせることもたくさんあると思う。でもねあの子は真面目だから君を裏切ることはしないから…」 「はい…信じてます。でも正直俺は…」 「…俺の方が似合ってるとか言おうとしてる?」 「はい…だって並んでいてとても自然で…俺はあんな莉音知らない…」 「その莉音が君がいいと言ったんだから…逆に惨めになるからそう言うこと言わないでくれる?」 「…すいません」 「はぁ…桔梗くん…君はもっと自分に自信持ちな。まだ若いしこれからでしょ。俺には出来ないことが君には出来るよ。あいつは俺には全ては見せてくれない…でも君になら…だから幸せになってよね」 「夕燈さん!!」 莉音が俺を抱きしめ距離を取ろうと夕燈さんから引き離す 「ちょっと莉音なにするの?」 「夕燈さんはそこにいるだけでも誘惑しちゃうからお前が誘惑されてるんじゃないかって」 「ちぇっ…邪魔がはいったか…桔梗くんさっきの約束忘れないでね」 手をヒラヒラ振ると京介さんの元へ向かった夕燈さんを見詰める…幸せになりますから…ありがとうございます…夕燈さん… 「桔梗。約束って何?そんなに夕燈さんを見詰めて…何か妬ける…」 「だってまだ信じられなくて…本当に…俺で良かったの?」 「お前がいい」 「ありがとう…」

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