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大切な人 3
和海は告白してくる子がいればすぐに付き合った。
本当に好きなわけではなくて何故か私に対抗心を燃やしていた。
「かず。あんたいつか刺されるわよ」
「お前に言われたくない」
「私はうまくやってるから。そういえばあんたの彼女私のところに来たわよ。抱いてくれって。満足させられてないからそうなるのよ」
「また寝取ったのかよ」
「彼女そもそも私目当てだったし」
「なんでみんなお前なんだろうな」
「そりゃ顔とテクニックでしょ」
「なんか…ムカつく…」
「それが現実よ」
そんな仲は社会に出ても続いた。
人より早く就職した和海は憧れていたカメラマンになった
私はその時はまだ医学部にいたからなかなか時間はあわなくなったけどたまに会っては朝まで飲み明かした
「彩は医者になるの?」
「それは義父の希望。どうしてもって言うから仕方なくやってるの。同時進行で司法試験の勉強もしてるわ。拾ってくれた人だから答えないとね」
「お前凄いな…俺には無理」
「そうでしょうね。でもねここまでお金出してもらったんだけど…医師免許を取ったら初めての反抗をしようと思っているわ。もし私と連絡取れなくなったら自宅の地下室に閉じ込められてるはずだから助けてね」
「彩は何がしたいの?」
「私は…誰かに魔法がかけられる仕事がしたいわ」
「魔法?」
「ヘアメイクさんいいわよね」
「似合いそうだな。お前には」
「私は元々可愛い物が好きだしといっても私自身が可愛くなりたいわけじゃないけど人を飾るのって楽しいじゃない?」
「そうだな」
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