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初恋 2

彩は高校に入り背も伸び元々綺麗な顔立ちなのでモテるのは必然だった 彩は言い寄ってくる全てのものを抱いた。まるで何かに取り憑かれたように。 もう…病気だと思うほどに でも彩はうまくやっていてトラブルになることはなかった 彩の気持ちがわかりたくて俺は言い寄ってくるもの全てと付き合い抱いた でも彩の闇はわかるわけなかった 俺に言い寄ってくる奴は半分以上は彩目当てだった。 別に恋人を寝取られたといっても彩に嫌悪感を抱くことなんてなかった 彩はバカじゃない。ちゃんと理由があってなんでもやるから。 口では罵っても本心はそんなに怒りはなかった。 そんなことを繰り返していたからか初恋なんて…俺には縁遠いものだった そんな彩との関係は社会人になってからも続いた。 彩の義父は医者だったので彩が医者となることを熱望し彩はそれに応えるため大学に通っていた 医師免許を取得したころ彩から不可解なお願いをされた 「もし私と連絡が取れなくなったのなら自宅の地下室に閉じ込められているはずだから探しに来い」 そんなことあるはずはないと思っていたがそれは現実のものとなる 彩に言われた通り彩と連絡が取れなくなり数日が経ち彩の自宅へ向かった。 夜中の方がいいだろうといわれていたのでそのくらいに向かう 家の電気はもちろん付いていなかった。 彩から予め渡されていた2つの鍵の1つを差し込み鍵を開けた。 大きく重い玄関の扉を開け中に入り言われた通り義母の部屋へ向かった。 彩は前もって俺が来るかもしれないことを義母に伝えていたから俺が急に行っても驚かれはしなかった。 彩から貰った家の見取り図を頼りに向かうとパッと見ではわからない入り口を見つけこの家に住む義母でさえ驚いていた

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