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灯火 6
夕燈side
十夜はきっとこれからも一人で生きていくことを選んでしまう
理由はとても簡単で朝陽以外を好きになれる可能性が限りなく低いのだ。
美那と付き合っていても朝陽への気持ちは変わらなくてそれをわかった上で美那は十夜の側にいた。
美那は誰よりも優しくて誰よりも強い…そして…誰よりも十夜のことが好きだった
朝陽への気持ちも全て受け入れていて…
唯一十夜が本音を言える相手だった…
でも…その美那が死に支えを失った十夜は一度は死を選んだ…朝陽も巻き込んで…
でも…神様は十夜を生かし朝陽と歩くプレゼントをくれた…
そうして歩いてきたのに…朝陽の中の星夜は消えなくて…だから朝陽が一番幸せになれる方法を考えた…ずっと…ずっと…
そして朝陽の背中を押すことにした。全てを自分の心の奥に仕舞い込んで…
それはきっと朝陽や星夜には気付けない。本人も気付いていないのかもしれない
十夜はもう一度何重にも思いに蓋をしてそして何重にも仮面を被った。
その事は同じ境遇の俺にしかわからないと思う。
十夜を支えるのは俺にだったら出来るのかもしれないが今の十夜はそう簡単には靡かない…
俺達は似た者同士…きっとそう…
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