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灯火 7
「夕燈さん。ご飯出来ましたよ」
「ん…十夜ぁ…抱っこ…」
「はぁ?あなたアホですか?」
「いいじゃん。俺はお前より軽いし」
「そんなこと言ってる元気あるなら早く来てください」
「もう…つれないなぁ」
「はい。食べて」
「ん…いただきます」
食欲はあったようで全て食べてくれた。
「はい。薬。飲んだらまた寝てください。明日は仕事でしょ?」
「わかった…」
「おやすみなさい」
「十夜…」
「何ですか?」
「寒い…添い寝して」
「嫌です」
「お願いします」
そんなやり取りが延々と続く。このままやってても埒が明かないので仕方なく添い寝することにした。
夕燈さんはすぐに寝息をたて始めた。
そっとベッドから降り帰り支度をする
「と…や…行かないで…」
涙を浮かべながら言うものだから放置できなくなる…本当に…何があったんですか?
「わかりました。ここにいます」
頭を撫でながら言うともう一度寝息をたて始めた…
この人こんな顔する人だったかな?やっぱり先輩の事まだ辛いのかな…?
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