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灯火 8
夕燈side
今日は一人になるのが嫌だった…
昨日は今まで経験した中で一番酷い扱いを受けていたから一人になるのは怖い…
十夜の気配が遠ざかっていく…十夜…やだ…行かないで…
十夜が戻ってきて頭を撫でる。
十夜の手は大きくて温かくて安心できて…
意識を手放していた…
翌朝起きると体はずいぶん軽くなっていた。
目の前には十夜の綺麗な顔があって思わず息を飲む…
自分が十夜に絡みついていることに気づき十夜は優しいからそれを解く事が出来なかったんだと悟った
「ん…」
十夜の色っぽい寝息に息を吐いた…
我慢できなくてキスをした。柔らかくて滑らかな十夜の唇…ずっと堪能していたい…
十夜は無意識に俺を抱き寄せそのキスに答えてくれていた。
甘い甘い朝…十夜に愛されている朝陽が羨ましい…
俺も誰かに愛されてみたい…なんて柄にもなく思っていた。
その相手が十夜ならどれだけ幸せなんだろう
美那の気持ちが少しだけわかる気がした
莉音の事はこの一瞬で消えてしまって十夜に心を奪われていた…あんなに近くにいたのに何で気付いてなかったんだろう…
十夜…十夜が欲しい…
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