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灯火 12

夕燈side 溢れる涙を拭うこともせずに十夜に懇願する 「十夜…お願い…抱いて?」 今目の前にいる十夜で満たされたい…心も…体も… 「…それで…少しでも…楽になりますか?」 十夜は優しいから拒まないってどこかでわかってた 「ん…お願い…突き放さないで…やだ…」 離れないで…十夜… 「…わかりました…」 こんなこと間違っていることなんてわかっているけれど… 悲しそうな苦しそうな顔をする十夜を見下ろしながらそっと差し伸べられる十夜の手に縋る…十夜の戸惑いがちだけど優しいキスが俺を溶かした… 「ふっ…ん…十夜…」 そして十夜に押し倒される。壊れ物を扱うような十夜の優しさ。 十夜の綺麗な指先が唇が俺の全身に隈無く触れる 一つ一つの事が柔らかくて気持ち良くて… 声が押さえられない… 声を出す度苦しそうな顔をする十夜…きっと朝陽を思い出してる… 兄弟の中でも俺達は比較的似ているから…肌の色や筋肉のつきかた…声が… 十夜…いいよ…朝陽だって思っていいよ。それで十夜を縛れるのなら…十夜が俺を必要としてくれるなら…十夜が欲しい…どんな形であっても… 「んっ…十夜…も…いれて…早く…頂戴…んっあっ…」 「夕燈さん…っ…」

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