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灯火 27

夕燈side ガチャーン!! 店内で大きな音がした。何事かと思い店を除くと料理が散らばりそこに引き倒されているスタッフがいた 店内に入り側で棒立ちになっている子に話しかけると料理を運んでいった藤に客の男たちが絡んできたようだ 藤が何かやったとするならばきっと卯月関係だろう 卯月は藤の旦那でトップモデルなのでもしかしたら卯月のこと悪く言われたのかもしれない 藤はこれまで卯月関係で何度か因縁をつけられている。これまでは卯月に気付かれないように隠しずっとうまくあしらってきた でも今回はうまくいかなかったのだろう 「お客様。こちらのものが何か?」 「あんた誰?」 「失礼いたしました。オーナーの華陵院ともうします」 「華陵院…」 名乗ると男たちはこそこそと何か話していた。内容は全く聞き取れなかったが… どうにか話をつけ帰ってもらい息を吐く 八つ当たりなんて見苦しい… 挨拶しなかった何て言っていたけど藤に関しては絶対にそんなことはない 見た目と違い誰よりも真面目で気遣いの行き届いた子だから 「藤。ちょっとおいで」 「はい…」 裏に連れていき話を聞く 「何があったの?」 「あいつらが…あ…あのお客様が卯月のこと話してて…聞こえてきた内容によると卯月の事務所と対立してる事務所の人たちで…卯月の人気が気にくわないみたいで…何やら卯月をおとしめることをしようと画策してたから…つい…話しかけてしまって…」 「そう…」 「聞こえないふりしていたらこんなことにはならなかったはずなのに…すいません」 「俺もお前の立場だったら同じことしてる…そう落ち込まないで。でも気になるね…事務所のライバルって言ったら…」 「シャインです」 「シャイン…ね…わかった。今度からは無理はしないように。わかった?」 「はい」 「ほら。かわいい顔で笑って」 「かわいい…俺男ですけど」 「一回り以上も違えばみんな可愛いの。ほら。藤がいなかったら店回らないから。ねっ。」 「はい… 」 深くお辞儀をして店に戻ったのを確認し電話をする 「もしもし。朝陽」 「はい」 「うちの藤がシャインの奴等に因縁つけられた」 「わかりました。後はこちらに任せて」 「よろしく。じゃね。お疲れ」 「はい。あ。兄さん」 「ん?」 「今度時間とってください」 「はいはぁい。また連絡するね」 「はい。今夜は気を付けてください。何かあれば連絡して下さい」 芸能関係は朝陽に任せられている。あとはうまくやってくれるはずだ

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