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そんな僕の事情

部屋は離れになっていて露天風呂がついている 夕飯の前に入ることになった 星空の湯の名の通り空がとても澄んでいて星がキラキラ瞬いていて星空に抱かれているようだ せいくんに後ろから抱き締められながら入る温泉は気持ちよかった 「朝陽さん」 「ん?」 「俺と結婚してください」 突然のことに嬉しくて言葉がでない 戸惑いに気づいたのかせいくんが言葉を続けた 「今言いたくなったんです。朝陽さんとずっと死ぬまで一緒にいたい…相手は朝陽さん以外考えられない」 「せいくん」 腰に回された腕をそっと解き振り返る せいくんは緊張した面持ちで僕を見詰めていた そっとせいくんの頬を包み込み啄むようなキスをする。返事なんて決まってる… 「もちろん…お願いします」 「やっと…あのときの約束果たせますね…朝陽さん」 「これからもよろしくお願いします」 風呂の中で次第に深くなるキスに身を委ねた… 何度も交わりながら幸せを噛み締める… 幸せ過ぎて涙が止まらない… あの日…あの店に入らなければ僕はせいくんとこんな関係になんてなってなかった… 辛くて苦しくて涙を流したこともたくさんあった… こうして幸せを抱き締めて供にいられることがこんなにも暖かくてこんなにも心地良い… 「朝陽さん。愛してる…」 呟くせいくんが愛しくて… 「僕も…愛してるよ…」 重なりあう僕たちを満点の星たちだけが見詰めていた… fin.

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