494 / 690
僕らの間 13
撮影は順調に終わる
他のモデルたちはとても優しくて素人の俺たちにでも気さくに話しかけてくれた
だからここにいて苦痛はなかった。
これが相馬星夜の人柄ゆえのことなんだろう。
初めてあったときはもっさりしててなに考えてるのかわからなくて多少不気味だったが今となっては俺たちを繋げてくれた人だし実はすごい人だし。出会えたことがすごいなと改めて思い知らされた
「お疲れ。今日はありがとう。今着てるやつ持って帰ってもらっていいから使ってくれると嬉しい」
「えぇ!!そんなの悪いですよ」
「いいから。持って帰って」
かなり嬉しい…こんな良いものを…
「ね?」
出た…悩殺スマイル…俺たちは頷くしかなかった。
上がってきた写真をみて二人して驚く。
「なんか…」
「別人みたい…プロってすごい…」
カイさん不在にも関わらず話題となり新作は売れに売れたそうで相馬さんからお礼の連絡が来て食事にも連れていってもらった
その席に愛斗の叔母で相馬星夜の事務所の社長でもある凜ちゃんが同席していた
「ねぇ。まなちゃん。れいちゃん」
「やりません!!」
「もう…まだ何も言ってないじゃない」
「凜ちゃんの言うことなんてわかってるじゃん」
「えーっ…いいじゃん!!」
「いやだ!」
「じゃあせめて…せめてれいちゃんだけでも…」
「いや…俺は…」
「お願い!!ねっ?まなちゃんいいでしょ?」
「えぇー何で俺にふるの!…ん…でも嶺の活躍はみたいかも…」
「でしょ!!ねっ?れいちゃん!まなちゃんもこういってるしどう?」
「今すぐはちょっと…高校卒業後ではダメですか?」
俺の将来が決まった運命の日だった…
ともだちにシェアしよう!