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雪の日に
「ねぇ。朝陽。こんなとこでなにやってるの?」
夢中になり俺の存在に気づいていなかった朝陽が俺を見上げた
「あ!!十夜!」
「皆心配してお前を探し回ってるよ。帰ろ?」
「え…でも…」
「ほら。帰るよ」
「まだ出来てない…」
「朝陽」
大きな影が近付いて来たと思ったら早紀さんだった
「こんなところで何をしている」
怒気を含んだ早紀さんの声に固まる
「ごめんなさい…雪がとっても綺麗だったから…」
「どれだけ皆を心配させたと思っているんだ」
「…ごめ…な…さい…」
朝陽の目には一杯の涙がたまっていく
「帰るぞ」
無理矢理に手を引き帰ろうとする早紀さんへさっきまでこちらを伺っていた少年が立ち上がり声を掛けた
俺たちより若干背が高いので年上かと思う
「ねぇ。お兄さん。この子のお父さん?」
「そうだが」
「何でここにいたか聞かないの?」
早紀さんはなにも言わず彼を見た
「この子仕事で忙しいお父さんに雪を見せてあげたいって頑張ってこれ作ったんだよ 。大好きなお友達にも見せたいって」
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