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揺れる 9

「ただいま」 「おかえりなさいませ。朝陽様」 「父さんは?」 「旦那様は奥の書斎に」 「わかった。ありがとう」 長い廊下を歩いていると声をかけられた 「お!朝陽!久しぶり」 「お久しぶりです。美景兄さん」 「みぃ。どした?あ!!あーちゃん。久しぶり」 「お久しぶりです。千景兄さん。珍しいですね。お二人ともここにいるなんて。」 「ゆうも来てるよ?十夜と一緒に」 「何事ですか?」 「ん?今日は朝陽が来るって聞いてたから顔見にきた」 「え?」 「父さんがかなりルンルンしながら連絡してきたぞ」 「そうだったんですね」 「あーちゃーん!!」 「うわっ!!だめです!夕燈さん」 僕に飛び付こうとした夕兄さんをせいくんが受け止めた 「星夜スゲーいい体…しかもいい匂い…うわぁ…一度お相手して欲しいくらい…」 「夕燈さん!」「夕兄さん!」 「冗談だよ…十夜も朝陽もそんな怖い顔しないでよ…」 「全く…夕燈さん…そんなことし続けるなら捨てますよ…」 「やぁだぁ…それはやめて…」 「なら俺の隣に居てください。ったく…油断も隙もないんだから…」 十夜と夕兄さんもうまくいっているようだ 二人の幸せそうな姿を見て思わず笑みが零れた

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