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揺れる 12
十夜side
「見つけた…夕燈さん何してるの?」
「…」
ここは庭全体が見渡せる場所。つぐみさんが使っていた部屋で朝陽以外のみんなの母親の部屋
夕燈さんはつぐみさんが大好きだった
何かあれば必ずここにいた
夕燈さんは窓の側に腰掛け眠っていた。月明かりに照らされるその顔が綺麗で見惚れていた…
「夕燈さん…」
「ん…っ…と…や…」
「はい。大丈夫?」
「大丈夫だよ…嬉しくて…飲みすぎちゃった…あーちゃんが…お母さんかぁ…きっといいお母さんになるね…」
「そうですね」
「可愛いだろうなぁ…俺も十夜との子供欲しいなぁ」
「俺はまだ夕燈さんと二人がいいな…だって子供できちゃったら夕燈さん独り占め出来ないでしょ?」
「ばか…」
「だってやっと奥さんになってくれたんだよ?まだ新婚満喫したいな…」
「でも…高齢出産になっちゃう…」
「大丈夫です。今技術発展してるんだから。ね?」
「…」
「それでもすぐ欲しいって言うなら俺頑張りますけど?」
「ん~…じゃあ…後一年くらい…そしたら…」
「はい。わかりました…今は仲良くしてましょうね」
「うん!」
「っ…可愛い…」
「何?」
「夕燈さん可愛すぎて…ヤバいです…家まで我慢できるかな…」
「もう…我慢してよ」
「頑張ります…」
啄むようなキスをして手を引きみんなのもとへ戻ると片付け始めていた
「あーちゃんと星夜はもう休んだら?疲れたでしょ?」
「大丈夫。手伝わせてください」
そう言うと朝陽がこちらへ寄ってきた。
そして…耳元で
「ごちそうさま…」
そう呟くのであった…
「十夜…顔真っ赤…こんな顔もするんだね…」
悪戯っ子のようにウインクしてまた片付け始めた朝陽を見詰めた
「十夜。あーちゃんなんて?」
「ごちそうさま。ですって」
「そう」
目の前の愛しい人も真っ赤になって俯くのであった
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