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第132話
「雪、大好きだ。雪、雪……」
雷太は雪の薄い腰を掴み雷太の愛撫で身体をふにゃふにゃとさせている雪の中へゆっくりと入っていく。
「ひゃ、あっ、おっきい、あ、あ、……ぅんっ……っ」
雪の言葉が雷太自身にいちいちダイレクトに働きかける。
全部が収まったところで、すぐにでも搾り取られそうだと思った。
「すまん雪、あまりにお前が可愛くて、すぐにでもイきそうだ」
「は……入った……?うれしい……雷太、大好き……。いいよ、突いて」
「あぁ……」
無意識に逃げるように上へとずり上がっていく雪の腰を下へ引き戻しながら、ゆっくりと雪を傷つけないように自分自身を突き立てる。
「はんっ、あっ、あっ……んっ、ぁんっ」
「くっ、可愛い、雪、すごく可愛い……」
突きいれる度、雪の口から艶を帯びた声が零れ、雪自身の先端からは白濁とした蜜が溢れ、雷太は感じやすく淫乱な雪の身体に夢中になった。
2人は夢中で腰を振り、一緒に高みへと上り詰め、もう果てる寸前だ。
「も、むり……、白いの出る…っ、あっ、あっ」
「もう少し色っぽい言い方は、できないのか、っ、はぁっ」
「そんなのっ、わかん、ないっ……、あ、もうだめっ、でる、や、やだっ」
「出せばいいっ、俺ももう限界だっ」
雷太が大きく腰をグラインドさせ、雪の中心を掴んで擦り上げた。
「ひゃああぁんっ、……っ、ん……ん……」
雷太は雪の中で、雪は雷太の手中で、お互いに精を吐き出した。
互いの荒い息が部屋の中に充満する。しかしすぐに雪が静かになった。
「雪……?」
まだ雷太と繋がったままだというのに雪はすぅすぅと寝息を立てて眠っている。
その表情は安心しきっていて、いつもより幼い。
雷太は雪のその姿に幸福を感じ、堪らず、黒髪と長耳、頬に、瞼に、唇に、数えきれないほど、キスの雨を降らせた。
「大好きだ、雪」
どれだけ言葉にしても伝えたりないが、これからゆっくり、たくさんの愛を伝えていけばいい。
そして、この日の体育祭を境に、晴れて2人は本物の恋人へと昇格したのである。
─完─
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