反撃開始とばかりに、雪が首を動かして唇で雷太自身を擦る。 こんなことはしたことがない。 しかし同じ男同士、どこをどうすれば気持ちいいのか想像することはできた。 唇をすぼめ舌を中で這わせながら、根元を手で擦り嚢を揉む。 雷太から溢れる蜜と雪の唾液で、茎はすぐに滑り、口の端から溢れた透明な粘糸は双嚢まで流れ落ちた。 「……雪、無理しなくていいよ」 上から雪を労るような声が下りてくる。 まさか気持ちよくないのだろうか？と不安になり、雪が雷太を上目遣いで視線を遣ると、微睡むような目、切なげに寄せられた形のいい眉、唇はうっすらと開いていてきれいなサーモンピンクの舌が見えた。 雷太の表情は依然蕩けたまま淫蕩としている。 どきりとする表情だった。 (やっぱり雷太、すっごい可愛い) 自分の手で雷太の見たこともない恍惚とした表情を引き出しているのだ。 嬉しいし、興奮する。 もっと雷太を喜ばせたくて、雷太の熱を喉を開いて口の奥まで迎え入れた。 「んぅ……」 苦しいし、顎が痛い。 喉奥を刺激され、生理的な涙も溢れる。 けれど、クリスマスなんだし、と雪は顔の歪みを我慢しながら行為を続けた。 ぽたぽたと口から溢れた唾液と粘液がシーツに落ちる。 雷太は喜んでくれるだろうか。 雪は思いきって口をすぼめて頭を前後に動かした。 「ん……」 雷太の鼻にかかった声が耳に届き、雪の長耳がぴくんと反応する。 艶やかな雷太の声。 もっとその声が聞きたい、もっと気持ちよくなって欲しい。 雪は更に大胆に頭を動かした。 小さな口中を圧迫する雷太に圧倒され、我慢しても苦し気な声が漏れてしまう。 「ん、んむ……っ、ふ」 「雪……もう、だめだ……」 熱を帯びた雷太の声が、いやらしくて可愛い。 どうせならば、このまま射精させてしまいたい。 (もっと、もっとしてあげたいんだけど、顎がくがく……) そう思った雪だったが、顎が限界を迎えようとしていた。 したこともない口淫で規格外サイズを奉仕したことにより、早くに顎の力は底をつき、序盤の勢いは急速に衰えていった。 「ありがとう、雪。とても気持ちよかった。あとは俺にさせてくれ」 雪の疲労に気付いたのだろう。 雷太が雪の頭を優しく撫でて、反対の手を雪の尾骨へと伸ばした。 「ひ、あっ」 「雪がしてくれている間、ずっと尻尾が可愛く揺れていた」