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第158話

ひくひくと開閉し始めた窄まりが柔らかい雷太の舌を圧した。 「ふあっ、やっ、ダメぇ、そんなトコ、き、きたなっぃ、んっ、ぁ」 まさかそんなところに舌を捩じ込まれるとは思ってもみなかった。 雷太にされることならば何だって受け入れようと考えていた雪だったが、想像の上をいく行為に戸惑い、与えられる快感に翻弄される。 そんなのダメだと思っているのに雪の腰が揺れ、先刻放ったばかりの雪自身も再びの兆しを見せて持ち上がり始めた。 ぴちゃぴちゃと背後から聞こえる音が耳から入り込み、全身をじんじんと内側から疼かせる。 「はぅ、も、もういいからぁっ、らいた、それっ、だ、だめっ」 雪は腰をかくかくと揺すりながら、イヤイヤと首を振る。 するとやっとと言っていいほどに丁寧に愛されていた蕾から雷太の舌が抜けていった。 「すまん、雪。でもちゃんと解しておかないと。雪にケガをさせたくない。それに……雪はどこもかしこも綺麗だ。汚いところなんて一つもない」 雪の想定を遥かに越える頭が沸騰しそうな程の甘い雷太の声、言葉。 これに身を委ねてしまったら、自分が自分でなくなってしまいそうだった。 嬉しいのに、すごく──。 「恥ずかしいよ雷太……。俺もう平気だし……雷太の挿れて欲しい」 急かすように雪が蕩けた表情で振り向き様に強請ると、雷太は目を細めて雪を見詰めた。 「欲しい?」 「うん……。雷太の、欲しい」 こくり、と。雷太の喉仏が上下する。 「ちょっと待ってくれ」 雷太はそう言って素早く長い腕をベッド脇のサイドボードへ伸ばし、引き出しからハンドクリームのようなチューブを取り出した。 蓋を開けチューブの中身を絞り出し、雷太は掌でそれを受け止める。 ふんわりと化粧品特有の匂いが漂う。 雪はそれを視界の端で捉え、潤滑剤にしようとしているのだと直感した。 雷太に愛でられ柔らかくなった窄まりに、ひんやりとしたクリームがたっぷりと塗り込められ、熱く火照った雪の体がクリームの冷たさを後ろで感じてぴくんと小さく跳ねる。 「雪、力抜いて」 「うん……」 やっと繋がれる──。 雪は余分な体の力を抜いて、自分の全てを雷太に差し出した。 直ぐに後孔に雷太自身が宛がわれる感触。 雪の呼吸が自然と浅くなる。 誰に教えてもらうでもなく、雪の蕾は雷太を迎え入れようと、ひくひくと収縮した。

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