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第159話
入り口がどうなっているのか雪から見ることはできないが、熱く漲る雷太自身を想像する。
逞しく反り返り血管が浮き出て王者の風格を誇示した雷太の分身が自分を抉じ開けて中へ飲まれる様を思い描いただけで、腰骨からぞくぞくとした感覚が駆け上ってくる。
「早く……」
「雪、雪、……愛してるよ、雪……」
「あっ、あぁっ、んぅ……っ」
「ん……」
雷太は背後から四つん這いでその時を待ち構える雪の細い腰を引き寄せながら、ゆっくり、ゆっくりと侵入する。
息が詰まる程の圧迫感。隙間を全て埋め尽くすようにみっちりと雪の中へ収まると、動きを止めて雪の腰をやさしく撫でる。
「馴染むまで……少しこのままで、雪……。大丈夫か?」
「ん……っ、へい、きっ」
息を切らしながら途切れ途切れに言葉を発しているのでは全然平気じゃないと思われてしまいそうだ。
事実、嬉しいと苦しいが混在している。
けれど嬉しいが大いに勝っていることを雷太に伝えたい。
「動いて……雷太……。雷太ので、俺をイカせて……」
「雪……」
背後から温もりをくれる雷太の呼吸が荒くなる。
自分に欲情して、興奮して、本能に抗えない雄の姿を見せて欲しい。
自分だけが知っている雷太の一面を独り占めしたい。
雪は自ら腰を前後に揺らし雷太を誘う。
尻尾も長耳もゆらゆらと揺れて、雷太を誘惑しているようだった。
「雪、雪……」
徐々に雷太も腰を揺らし、それでも雪を気遣ってかゆっくりと優しく打ち付ける。
「ん、んっ、んっ、雷太、もっと……」
強請らずにはいられないもどかしい感覚。
時折雷太が掠める一点から、腰が蕩けてしまいそうな快感が生まれていた。
「雷太、雷太、もっと、強く、シて……っ、お尻こすって……?」
雪が後ろを振り返りながら甘い声で雷太に訴えた。
「雪……!そんなこと言われたらっ……」
その途端、雷太はスイッチが押されたかのように大きく腰を引きぐっと力強く雪の中へ熱を打ち込んだ。
圧迫感は変わらないが、快感を生む箇所を強く摩擦され、雪自身がくんっと勃ち上がる。
「ひあっ、あぁっ……!」
「雪、前から思っていたんだが……っ、雪は、エロ過ぎる……っ。心配だ……!」
雷太は箍が外れたように腰を打ち始めた。
「あぁっ、あっ、あんっ、あんっ、いいぃっ、いいよぉっ」
雪の口からは快楽を示す喘ぎが絶え間なく漏れ始め、身体は雷太を更に欲し腰を物欲しげに揺する。
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