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第11話
サクヤは、いつまでも座っているわけにはいかないので重たい身体を動かす。
ユウとの撮影は、シリーズものなのでまた同じような撮影があるはず。
気まずくなるのは避けたいから愛想もしておかないと。
ユウは動き出したサクヤを、支えようと思ったが…
「はい、お疲れ様。僕らは映像編集に行くからね。サクちゃん良かったよ」
ルキセンパイが二人にバスローブを手渡し、サクヤを支えながら声をかける。
「ありがとうございます。センパイ」
サクヤは笑顔でお礼を言う。
同じ受専門だったルキセンパイに褒められるのは素直に嬉しい。
バスローブをはおって、ユウを残して撮影室出ていく。
とりあえず隣の控え室に入るサクヤ。
「はぁ…カラダ、だるぅーシャワー行こ…」
ポツリとひとり事を口にして、自分の幸運を願う。
ここからシャワー室まで…誰にも会いませんように!心で強く思う。
撮影前はオレに手を出す奴は、ほとんどいない。
皆、オレが撮影に影響がでる事知ってるから…けど、撮影終わったら話は別。
受専門はねらわれやすい。
オレもそうだから、早く身体洗って帰るのが一番だ。
まわりを気にしつつシャワールームへ向かうサクヤ。
部屋まであと少しの場所で、はっと動きを止める。
「あ゛!」
「げっヨシッ!」
「ゲッとは、なんだ!てめぇっ」
先に気付いたのは一番会いたくなかった人物…
ヨシだ。
外見は、オレとは対象的で男らしくて言いたくないがカッコイイ。
その人物は、不機嫌そうに近づいて来る。
「そう思ったから言ったんだよ!近づくなっ」
後ずさりながら、ヨシを睨み言う。
ヨシはオレが気に入らないからって事あるごとにオレに嫌がらせしてくる最悪な奴!
いつもユウとつるんでいる。
この二人は嫌いだ…。
まぁユウは嫌がらせとかしねーケド、ヨシと仲イイってだけでなんか嫌だ。
「先輩に向かって口の聞きかた間違ってじゃねぇのか!?」
「嫌いな奴に敬語使うワケねーだろっ」
身長で負けてる分、態度は負けずと強気なサクヤだ。
急にヨシは、サクヤの髪を強く引っ張り上げる。
「ッ痛…!」
「そういう態度がムカツクんだよ!てめぇの存在が気にいらねぇ!」
「ッあんたに言われる筋あいはねぇ!離せッ」
「金があるくせにここは、てめーなんかにやる金はねぇんだよ!」
「あんたに、関係ねぇだろっ!」
「ねぇぜ、でもなぁろくに演技もできねぇくせに金貰ってムカつくんだよ!」
「ッうるせぇ」
激しい言いあいになる二人。
ヨシはフンと鼻をならし言葉にする…
「てめぇは俺らに無料奉仕しときゃいいんだよ!」
抵抗するサクヤを抑えつけ、無理やり服の上から指を二本挿入する。
「ッ痛、嫌ッ痛ぃ…っ」
いきなりで体を硬直させ顔を苦痛にゆがめるサクヤ。
ヨシは楽しそうに奥まで入れ指を動かす。
「っぅ…ャ」
髪を引きサクヤの開いた口へ舌を滑りこませディープキス…。
舌使いのうまいヨシ。
キスだけでサクヤの動きを止める。
サクヤは逃れたいが全身しびれたように動けない。
「っ…んッ」
なおもサクヤを放さず、攻めていくヨシ。
下に入れた指も休んではいない。
「ッ…ャ放っ」
ようやく唇を放したヨシ。
指も抜き服の上から前へも触れる。
「ふっココは嫌がってねぇぜ。誰でも寝れるんだもんなぁオマエは…」
「違うッ嫌だっやめろっ」
なおも抵抗するサクヤにヨシが手を上げようとした時…
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