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第28話
「そう言うなよ、あン時は場所が悪かったが、今日は……」
(ゆっくりやってやる…)
「ふッ、ぅ、ぁッ……んっ」
徐々に下も脱がされているが、この男、廃棄倉庫とは比べものにならないくらい舌使いが、うまいのだった。
円を絵描いて、自分が感じるところを知っているように同じトコを何度もなぞる。
「あッ、はぁ、んぅ、ふッぁ」
「なぁ上手いだろ、俺…」
ささやくヨシ。
それだけでイッてしまいそうな自分に腹が立つ。
完全にヨシのペースにハマっているのがわかる。
「あッ、あぁッ……もぅ、っ痛ッ!」
イク直前、今まで無視されていた下のルードのモノに舌が絡んだと思った瞬間、歯をたてられ脊椎に電気がはしる感覚を覚え、ヒキつる。
「まだ、イかせないぜッ」
ヨシは軽く言い何度かソレを繰り返す。
「ぅッ、いやッ、あっッ」
顔を横へ振って、逃れようと身体をひくがヨシはそれを楽しむように笑う…
「フッ」
今度はルードのソレへ口を近づけ、舌で促すヨシ。
「ぅんッ、あっ、あぁッ、はぁ」
ルードは促されるまま白液を外へ吐す。
ヨシはそれを舌でおし止めつつさらに続けて舐めていく。
「ふッ、んぁッ…っッ」
(っはじめてだ、こんなのっ)
舌がまた胸へと上がってきて、次には、指が後ろの間へ入って、それから一本。
「ぁぅッ、はぁ、ッふ…」
二本と入ってくる。
胸をなぞる舌は快感を、下は軽い痛みを…もう、わけが分からなくなりそうルード。
三本まで入っていた指を抜き、かわりにヨシのモノを押しつけ、今度はゆっくりと入れていく。
「はッ、あっ痛ぅッぁ、いたッ、あぁッ」
ヨシのソレは大きくて押し広げられるようにゆっくりと感覚がリアルに入ってくる。
「うぅ…ッ」
痛みの感覚はそう長くなく、揺さぶられるようになると痺れるような快感がまじる。
「あッ、あぁッ、いッ、ッあッ」
二人の荒い呼吸が重なる。
うっすらと瞳を開けて、存在さえ消えかかっていたテレビに目を向ける。
一まわり大きいアキラの姿。
(今のおれと同じくらいかそれ以上だな…)
激しいSEXの中でも冷静に考えている頭に自分でも驚く。
「ぅんッ、ッ、」
ヨシはあいている手で前にも触れていく。
ビクッと身体を反応させるルード。
「ぁッ、やッぅん…ッ」
柔らかくまとわりつく指、中には強烈な圧迫感、首筋をなぞる舌…
ルードの許容範囲を越えて、気が遠くなるルード。
「ぁ、ぅ痛ッ」
しかしヨシはそれを許さず、首筋に噛みつき意識を戻させる。
「まだ…楽しませてくれよ…っ」
さらに奥へと突き挿す。
「ッい、やだッ、ぁッはァ、っ」
(ごめん…アキラ…)
アキラの事を想うと目が熱くなる。
「愛してるよ……」
ヨシは低くやさしく囁き、そっとルードの瞳から流れおちる雫を拭う。
なぜか、その言葉にドキッとするルード。
(愛し……!?)
嘘に決まっているのに、また聞きたいと思ってしまう心が許せない。
「んッ、ふ、ぅっ…」
そう、心で葛藤していると、はじめてヨシが唇へ触れてくる。
下は動きをやめ、キスだけに時間をかけるようだ。
「ぅう、んっ」
やさしく軽いキスを繰り返してヨシのモノが入って、強張った身体に緩和を求めさせる。
「ふ…ぁッ」
少し開いたルードの口へヨシの熱い舌が滑りこみ…
深いキスのはじまり…。
キスだけに集中したい身体は、しかし、ヨシの下からの圧迫を無視できるはずもなく。
さまざまな感覚がルードを支配して、またもや限界になりそうな時、ヨシは今まで押し倒していたルードの身体を起こし、そして自分の上に馬乗りにさせた。
「あァッ、ぁぅッ、ぃ嫌っ…」
その瞬間、ヨシのモノがさらに深く入ってきて声を上げるルード。
「ぅッ、痛ぅ、ぁっ、はぁ」
自分から揺れるように促されるルード。
少しでも楽になろうと抜けそうな身体に力を入れ、身体を浮かせるがヨシに腕をひかれガクンと後戻り……。
「っぁアッ、やぁ、ぅッ……ぁっ」
ヨシは、ルードの反応を楽しんでいたが、急に起き上がりルードの身体を反し、バックから容赦なく貫きはじめた。
「ァッ、あ、あッ、ッ」
鼓動が速まり、全神経をその行動に集中するかのように、激しく。
ルードは息もまともに出来ない、浮き上がるような感覚を味わいおかしくなりそうだった。
激しい呼吸の乱れ圧迫感に…
「っうッ、」
ヨシは小さく声にしルードの中へ勢いを出し尽くす。
その行動が静止する。
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