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第24話

 オレも月野さんと同じくらいの年齢で、奥さんよりも早く月野さんと出会っていたら、もしかしたら男のオレでも、数パーセントくらいは希望があった?  ……ううん。結局は玉砕していただろう。  でも少なくとも好きという思いを伝えることはできた。 「人の心って、どんどん欲張りになっちゃうんだな……」  ひなたはポツンと呟いた。  少し前までは傍に入れるだけでいいって思っていたのに。  今はオレの気持ちを月野さんに知って欲しいって思ってる。  恋心は育ち続けるばかりで終わりがなくて、ひなたはもうどうしようもなく月野が好きで、好きで……切なくて。  彼が出て行ったばかりのドアを見つめて、ひなたは叶わない思いと激しい恋心を涙にして溢れさせた。

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