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第41話

「はぁーっ………はー…………ぁ、」 「いっぱい出たね」 先生の手には俺が出した精液とやらで濡れていた。 指と指をくっつけて離しては粘液がねちゃり、と音を立て伸びる。 なんとも卑猥な光景で、また熱が集まってしまいそうになるのを堪える。 「は、やく、拭いてください……」 「あぁごめんごめん。どうだった、初めての射精は?」 「どうって言われても……よく分からない、です」 気持ち良かった、とは思う。 身体の奥から溶かされそうな熱であんなに狂うのは初めてだったし。 でも、その手ほどきを好きな人にされたっていうのが凄く恥ずかしい。 「んまぁそうだよね……これを自分でやる事を自慰って言うんだよ。 月山あんまり性欲無さそうだし、そんなやらないか」 「?はい……」 汚れた部分はティッシュで拭き取られ、ウェットティッシュで綺麗にされた。 ふぁあ、と欠伸が漏れ目を擦る。 初めての事や一気に疲れがきて眠気に襲われた。 「もう寝よっか。今日は変な事しちゃってごめんねな」 「いえ……」 「………俺の気持ちがちゃんと自覚した時、月山は俺の話聞いてくれる?」 自覚? 俺の話? 「今回は、その……勢いみたいなのでしちゃったけど。 ちゃんと気持ちは自覚できてないから。 曖昧にこんな事しちゃいけないのは分かってる。 だから最後まではしない。 月山への気持ちをちゃんと自覚した時、俺の気持ちを聞いてくれる?」 「…………はい」 俺への、気持ち。 先生が俺の事、恋愛感情で好きなのかどうなのかって事だよね? どうか、その判断が間違いでありますように。 俺なんかに、恋愛感情なんて抱いては駄目だ。 俺といても先生に迷惑がかかってしまう。 どこへ逃げたって、俺への呪縛は消えない。 そこに先生が巻き込まれるなんて、嫌だ。 お願い、先生。 先生は、先生の幸せを掴んで。 俺じゃ駄目なんだ。

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