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第46話

会議が終わったあとスマホを見ると、一通のメールが来ていた。 月山からだ。 何かあったのかと思いつつ開くと、一言。 『さようなら』 (さようならって………) 俺は急いで学校を出て、家まで走った。まだ夏だというのに暑いどころか寒い。 マンションにつき、自分の部屋の明かりを見る。 だけど、明かりはついていなかった。 急いで返信を送るも、一向に返信が来る気配がない。 電源を切っているのだろうか。 さようならって事は、あの家に戻ったのだろうか? 荷物を全部置いて? それとも、御両親にバレたのだろうか。 だとしたら、既にもう電話なり訪問が来ているはず。 「月山…………」 また一人に戻った空間は、なんだか冷たく感じた。 「おはようございます」 「おはようございます、黒木先生今日は早いですね」 結局昨日は月山から返信が来ることは無かった。 隣にあった温もりが消え、なかなか寝つけず朝も家にいるのが億劫で早めに出てしまった。 「そういえば、月山君一週間前お休みするそうですよ」 「え……」 「何があったんでしょうね〜、今朝連絡が来て『一週間お休みさせていただきます』って」 「っ、それ、御両親のどちらが連絡を」 「男性の声だったのでお父さんの方だと……黒木先生、どうかされました?」 「、いえ……父子家庭だと、苦労する事が多いのだろうと思って」 月山、今お前は何をしているんだ? 連絡も無しに消えないでくれよ。

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