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第65話
「だ、駄目」
「何が駄目?」
「服、汚しちゃうから……も、触るの駄目…っ」
「でも、このまま放置すると辛いよ?」
ゆっくりと股間を撫でて、焦らすように問いかけてくる。
確実に、少しずつ性器が勃起していくのが分かる。
「じゃあ、その手を止めてくださいっ…」
「………本当に、止めていいの?」
「………っ」
そう聞かれると、はいとも言えなくなってしまう。
心のどこかでもっと触って、身体の全部を触ってって望んでる気がして。
自分は、おかしくなってしまったのだろうか。
先生に囁かれる度身体が反応して、言葉に虚勢を張れなくなってしまう。
「綺月」
「っぁ……耳、やだ、」
「言わないとわかんないよ?どうして欲しいのか、ちゃんと言って」
「やだ、だめっ噛んじゃっ」
「〝やだ〟はもっと、って意味知ってる?
先生に………どうして欲しい?」
理性なんてものはガタ崩れして、溶けていく。
あぁ、また一つ罪を犯してしまう。
今だけ、今だけだから。
この甘い夢に浸らせて、溺れさせて。
「せん、せ……っ」
「何?」
「もっと、触って………?せんせぇの手で、イキたい、です…………っ」
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