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第70話
余韻に浸っていると、こくん、と何かを飲む音がした。
顔を下げると、先生が口元を拭っていた。
まさか。
「先生……飲んだ、訳じゃないですよね……?」
「うん、飲んだよ」
ぼひゅんって音がするくらい、勢いよく顔が真っ赤に染まる。
いつの間に赤面症になったの俺。
いや今はそこじゃなくて。
「な、なななんで飲ん……っ」
「いや別に綺月のならいいかなって」
「だ、だからって飲むもんじゃ………もぉ……」
「ふふっ照れちゃって可愛い。気持ち良かった?」
「………良かったですけど」
顔を近づけられ更に赤面する。顔を手で抑えても、先生の顔は見えてしまう。
「?精液飲んだからキスしたくない?」
「いっいやそういう訳じゃ……っ」
「?なぁに?」
「っ、そ、その…………思い出しちゃうというか……恥ずかしいというか………」
これから先生の顔見る度赤面とか絶対嫌だ。でも思い出しちゃうんだもん。
「なんだ、恥ずかしいんだ?」
「当たり前ですよっ、は、初めてされたし………」
「そっか、綺月の初めてまた貰っちゃったね」
「……名前で呼ぶのも、恥ずかしいのでやめていただけると」
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