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第162話*

「また、鏡を見ていなかっただろう?」 稜而が片頬を上げる。 「え? そう、だったかも、……なのん」  乱れた呼吸の合間に答えると、稜而は遥の額にお仕置きのように音を立てるキスをした。 「しょうがないな。今度は俺が一緒に鏡を見ていてあげる」  稜而はソファの背後に立ち、ぷっくりと赤く腫れた左右の乳首を同時に摘む。 「あん! やぁん。もう無理……」 「だって、遥が鏡を見ないんだもの。ほら、鏡を見て。こんなに赤く腫れてる。指の腹で撫でるのも、遥は好きなんだよ。見ていてごらん」 親指と中指で遥の乳首を摘み、くりくりと左右に捻りながら、人差し指の腹でふわりと先端を撫でる。 「ひゃあっ! あっ、気持ちいい」 鏡の中の遥は頬を赤らめ、稜而の手に向かって胸を突き出していた。 「ね? たくさんしてあげるから、いっていいよ。……ペニスも触りたくなってきちゃった?」 もぞもぞと膝を擦り合わせ、思わずソファの肘掛から右手が離れたのを見つかった。 「やーん……」 「だぁめ。遥だって俺に一人でさせるくせに。ほら、胸は俺が気持ちよくしてあげるから、遥は自分を可愛がってあげて」 頬にキスしてあやされて、遥は稜而にドレンチェリー色の唇を突き出した。 「キスして……」 「甘えんぼ」 稜而は優しい声でからかってから、遥の唇に自分の唇を重ねてくれた。遥が舌を差し出すと柔らかく絡めとられた。  遥はキスにのぼせながら、自分の雄蕊に手を掛ける。体積を増しているものを薄布の内側から取り出して、手のひらに包んで撫で回す。  耐えきれない疼きを宥めながら、稜而のキスと胸への愛撫を受けた。目を閉じて快感を味わっているうちに、全身に甘い痺れが満ち満ちて、遥はこみ上げる熱を放った。黒い薄布に白濁が飛んで、遥は熱い息を吐く。 「また鏡を見ていなかった」 背後に立つ稜而に鏡越しに指摘されて、遥は鏡の中の稜而に向かって口を尖らせた。 「そんな余裕ないのん」 「とても色っぽくて見応えがあるのに、もったいない」 「やーん。自分で見たって恥ずかしいだけなのん」 遥は稜而の手を掴まえ、その指をゆっくり口に含んで訴える。 「稜而……。欲しいのん」 「もう?」 頬をくっつけて微笑む稜而の目を鏡越しに見ながら、遥は頷く。 「一緒に好き好きってしたいのん……」  稜而の表情は柔らかくなって、遥の頬にキスが落とされた。 「いいよ。一緒に好き好きってしよう」  稜而の手が滑って遥の身体から薄布が取り払われる。遥は立ち上がると、稜而をソファに座らせ、向かい合って膝立ちで跨いだ。 「愛してるのん」 心臓の音を聞かせるように稜而の頭を抱き、まだ湿っている髪にゆっくりと口づけ、頬ずりをする。稜而の手が遥の腰に回されて、しばらくゆっくり抱き合った。 「愛してる、遥」  心臓の上の皮膚にキスされて、こめかみにキスを返していると、不意に胸の粒を口に含まれた。 「やんっ!」 稜而は遥を抱き締めて離さず、そのまま手を滑らせて、発酵したパン生地のようにふわふわした遥の尻を撫で回し、揉みしだいて楽しむ。 「ん……っ、稜而ってば、お尻大好きなのん……」  遥が笑っていると、稜而は遥にチューブと自分の指を差し出した。 「たっぷりつけて」 「はいなのん……」 遥は少し照れながら、稜而の指先に透明なローションを絞り出す。 「抱きついて、遥」 素直にきゅっと稜而の首に腕を絡めて抱きつくと、稜而の手が遥の尻の狭間へ滑り込んだ。 「ひゃあん!」 「ごめんね、冷たかった? ……でももう柔らかい。ビーズがずっと触れていたからかな。遥の可愛いココに……。もう、指が入りそうだ。ほら」 稜而の中指は抵抗なく入り込み、優しく抜き差しを繰り返す。意図的にクルミ大の敏感な場所を押し上げられて、遥は顎を上げた。 「ひゃんっ!」 「遥が好きなところ」 むずむずとした感触に悶えるうちにまた熱い感触がこみ上げてきて、遥は甘い声を上げる。 「あ、ん。あーん、稜而……っ、ああっ、やあっ!」  稜而の指が更に膨らみを撫で回し、遥はまた絶頂に達した。ふわりと崩れ落ちて稜而の腕の中で荒い呼吸をくり返す。 「もうっ、もう……っ」 「遥がいく姿も可愛かった。全部鏡に映ってたよ」  鏡を小さく指差して、何か言おうとする遥の口を自分の口で塞ぎ、舌の上から言葉を絡めとってから、もう一度遥の唇に音を立ててキスをした。 「二人が愛しあってるところを一緒に見よう」
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