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第178話*

「遥ちゃんだって、とろっとろの熱々でミミズ千匹、数の子天井、吸いつくタコツボ、締めつけ抜群キンチャク名器なのん。稜而をあんあん言わせちゃうんだわ」 ベッドの上に起き上がり、つまみ上げたオナホールに向かってあっかんべえっと舌を出す。 「何を張り合っているんだか」 萎えた茎を下腹部にぺたりと貼りつかせ、稜而はベッドに横たわったまま腹を震わせて笑う。 「だって遥ちゃんが稜而の一番でいたいのん!」 「いつだって遥が一番だ」 「あーん! 奇遇なのん! 遥ちゃんも稜而が一番なのよ、愛してるのーーーん!」 ぱふっと稜而の隣に倒れ込み、遥は稜而の頬にちゅうちゅうとキスをする。すぐに飽きたりなくなって唇を重ね、舌を忍び込ませながら、稜而の腹をまたぎ、顔の左右に肘をついて、硬い黒髪へ手を差し込んで撫で回した。  襲いかかっているのは遥なのに、絡む舌の感触に身体が痺れ、呼吸が大きく早くなる。 「ん……。遥、スイッチ入った?」 背筋を撫で上げながら問いかける稜而の声も甘ったるく吐息混じりで、遥は稜而の耳に口を寄せた。 「もっともっと遥ちゃんが一番って思い知らせてあげるんだわ」 「いいね。思い知らせて」 遥は頷くと、改めて稜而と口を重ねて舌を絡め、ぬるぬると動く舌を自分の口の中へ吸った。 「ん……」 稜而が腹の底へ響くような甘い吐息を聞かせてくれて、遥はますます身体が熱くなる。  自分の身体の熱を誤魔化すように、遥は稜而の頬に口づけ、くっきりとした首筋に舌を這わせて一気に胸の粒を捉えた。 「うわっ」 稜而の身体が小さく跳ね、遥はますます口の中て粒を転がす。 「ああ、遥。気持ちいい」  稜而は遥の頭を撫で、そのまま肩から胸へと手を滑らせて、遥の胸の粒を優しくつまむ。 「あんっ!」 「遥も気持ちよくなって」 遥は頷き、稜而の手が胸の粒へ与えてくれる刺激を甘受しながら、稜而の胸の粒を舌先でぺろぺろと舐めた。 「ん、いきそうなのん……」 音を上げたのは遥のほうで、稜而は微笑むと遥の身体を引き上げた。 「いかせてあげる。俺の口の前に気持ちいいところを差し出して」 遥はおずおずと稜而の唇の前に左胸の粒を差し出す。ゆっくり近づけていたのに、稜而の手に抱き込まれ、いきなり熱い口に吸いつかれて、遥は大きく震えた。  稜而の両手はしっかり遥の身体を抱いていて、遥は強制的に稜而の舌を感じさせられる。  淡い乳暈にぐるりと稜而の舌先が食いこんで、乳首が根元から掘り起こされ硬く勃起させられる。ころころと転がされて遥は切なげに目を閉じる。 「あっ、や、やーん……。いく、いっちゃうのん」 ひくひくと身体を震わせながら訴え、稜而は一瞬だけ口を離して 「おいで」 短く言うと、再び遥の胸にむしゃぶりついた。わざと音を立てて吸われ、舐められ、頭を振って刺激されて、遥は乳首への刺激だけで達した。 「あっ、ああーん!」 ふわっとした熱が全身を巡り、ぼんやりしている間に、稜而は右の乳首にキスをした。 「反対側の乳首がヤキモチを妬いてる。平等に気持ちよくしてあげるから、こっちも俺の口へ入れて」 遥は薄く開いた唇へ引き寄せられるように胸を押し当て、その瞬間から稜而の舌の渦に飲み込まれて、抵抗する余裕もなく達した。 「ああ、稜而っ!」  全身から力が抜け、稜而の胸に抱き締められた。 「嬉しい。遥をいかせた。遥がいく姿はいつも可愛い」 「うっそーん。絶対間抜けな顔してるのん」 「その無防備さが愛しいんだ」 「今度は稜而も無防備にしてあげるのん」  遥は硬さを取り戻している稜而の分身へ、発酵したパン生地のようにふわふわなお尻を擦りつけた。 「ああっ、遥っ! ダメだ、もう入りたい!」 稜而は喘ぎ、腰を突き上げる仕草をした。 「おーいえー! 遥ちゃんをたっぷり味わわせてあげるのん」 遥はマジシャンのような手つきでコンドームを取り出し、ふっと息を吹き掛けてから稜而の屹立を覆った。  さらにローションを手に取って撫で回しながら塗りつける。 「うっ、遥。お手柔らかに! 暴発しそうっ!」 腹筋に力を込め、背中を丸めながら稜而は呻いた。 「あーん、ござそーろーはダメなのん。遥ちゃんの中であーんってなってほしいのよー」  硬くそびえる雄蕊を後ろ手に掴みながら稜而にウィンクしてゆっくりと腰を落とす。先端が蕾を押し広げる感覚には、稜而も遥も同時に喘いだ。 「っ! 遥……っ! もっとゆっくり!」 「あーん、暴れないで。一気に入っちゃうのん!」 息を吐いて快感をやり過ごしたが、遥のお尻がぺちゃんと稜而の下腹部に触れると、稜而は遥の細い腰を掴んで、いきなり激しく突き上げた。 「あっ、あっ、ダメだ、勝手に動く! 止まらないっ!」 稜而は歯を食いしばり、きつく目を閉じながら、遥の後孔を穿った。 「ひゃあん!」 「遥も、遥も動いて。気持ちいい場所を俺にくっつけて」  遥が僅かに背を反らし、稜而に向けて腰を突き出すと、クルミ大の膨らみにも、最奥にも稜而の硬さが触れた。  熱水の渦に巻かれるような快感を味わって遥は全身を震わせ、無意識のうちに内壁で稜而を絞り上げる。 「遥っ! うわあっ!」 「稜而っ、ダメなのん。もう、もう……」 「いく? 遥、いくの? 俺もいく! 遥の一番中でいくっ!」 顔を赤くし、上擦った声で叫んで、遥が絶頂した瞬間に稜而も大きく腰を突き上げて、陸に打ち上げられた魚のようにビクビクと身体を震わせた。  遥の絶頂も、稜而の射精も長く続いて、二人は酸素を求めて喘ぎながら、自分の意思と関係なく全身を強ばらせ続けた。  遥が先に弛緩して、ようやく稜而も力を緩める。  荒い呼吸と唾液を嚥下する音だけが続いてから、遥は稜而の胸に倒れ込んだ。 「はあ……。打ち上げ花火になっちゃったかと思ったのん」 「俺も、こんな経験は始めて。感じ過ぎて少し怖かった」 「ふふっ、遥ちゃんが名器だって、稜而に思い知らせてやったんだわ……」 「ああ、今までも知ってたけど、充分に思い知った」  二人は目を閉じたまま笑い合い、そのまま心地よく深い眠りに落ちた。

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