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第165話
碧は希一と自分のそれを一緒に握ると、まだ何をするのかよく分かっていない希一の手をそれに誘導した。
「一緒に触って」
希一が恐る恐るそれに手を持っていくと碧は握らせ、その上から自分の手を重ね合わせた。
そして碧は希一の手と共に上下に扱き始める。
「はっ……はっ……あっ……」
最初ゆっくりだった手の動きも次第に激しくなり二人は白濁を溢した。
「はぁ……はぁ……」
自慰すらあまりしたことがない希一にとって自分の物に触るのも恥ずかしい事だったが、碧の熱っぽさを含み息を荒くしているのを見るとなんだか身体の奥がゾクゾクとした。
すると碧は希一に口付ける。
「ん………」
未だ慣れないキスだが碧が上手いせいで心地くなる。
そして名残惜しそうに碧の唇が離れる。
「怖くは無かったか?」
「は、は…ぃ……」
「そうか」
怖くは無かった。
碧が優しくしてくれたので怖さは無かったが、一連の事を振り返ると物凄く恥ずかしい。
そう顔を真っ赤にさせる希一がまた可愛いと碧は今理性を保つのに必死だ。
しかも彼のフェロモンがより一層濃くなった。
けれどここで押し倒す訳にはいかない。
本当によくここまで理性を保てていることに自分で褒めたい。
「今日はここまでな。
これからゆっくり僕達のペースで進んでいけばいい」
「はい………」
まだまだ課題は沢山あるが碧の優しさに触れ、彼と共にならどんなことでも乗り越えられると確信した
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