5 / 168

第5話

無事入寮できていよいよ入学式。 本当に学校なのかと思うような大きなホールで開かれ沢山の新入生が緊張しながら式は進んでいく。 そして長い校長先生の話が終わったところで今度は生徒会長が壇上へ上がった。 すると会場がざわざわとざわめいた。 何かあったのだろうかと疑問に思うが理由はすぐに分かった。 「新入生諸君、入学おめでとう。」 壇上に上がった生徒会長。 その圧倒的なオーラは遠目でもよくわかる。 そんな彼に希一は目が離せなかった。 何故だろうか?胸がざわざわする。 気が付くと入学式は終わっており新入生は各々新たな教室へと向かう。 あの生徒会長に気を取られすぎててその後の話を何も聞いていなかった。 生徒会長の名前も話も頭に入ってこず何も聞いていなかった。 「まぁ自分とは関わることもないだろうし 関係ないか。」 そう思い教室へ急いだ。 「お疲れさまです(あお)様。」 「ああ。」 無事仕事を終えた2年生で生徒会長の九条碧。 金髪の髪は軽くカールしていて少し大きめのグリーンアイが中性的で美しい。 「それにしても流石ですね~。 皆が釘付けになってましたよ。」 そう言うのは碧の側近、志木雫(しきしずく)。 彼は黒髪に切れ長の瞳のイケメンな上にαで力も強く頭もキレる有能な碧の側近。 「当然だろ‼僕を誰だと思っている。」 「そうですね~、くれぐれも襲われて私の手を煩わせないでください。 まぁ可愛く無様に助けてくださいっておねだりできたら考えますけど。」 「お前……」 ただ彼はドSだった。

ともだちにシェアしよう!