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第11話

「あの、馬術部って何処ですか?」 道に迷った希一にそう聞かれた碧はじゃあ一緒に行ってやると彼を連れていくことにした。 希一はここには馬術部があると聞いて入りたいと思ってそこへ向かっていたのだがあまりの広さに完全に迷子になってしまったのだ。 中一の頃テレビで競馬を観て馬に乗りたいと思い乗馬をはじめ、更に父が馬を買ってくれた。 庶民出身の母はそんな父に唖然としていたが、お陰で馬が大好きになった。 高校でも馬と接したいと馬術部を選んだが、ここが何処なのかも分からなくなってしまった。 「すみません、ぶつかってしまったのにわざわざ案内までさせてしまって。」 「き、気にするな。」 碧はなぜか緊張していた。 なんだかドキドキして希一のことが凄く気になってだがこれが何なのか碧には分からなかった。 少し歩いて沈黙が流れる。 碧は何か喋らなければと思った。 「そうだ、お前名前は?」 すると彼は予想外の名前を口にする。 「俺は九条希一と言います。」 「……っ‼ お前が九条家の直系のΩの奴か……」 それを言われて希一はドキッと心臓が跳ねた。 まさかΩと言うことと九条家の者であると知っているとは思わなかったから。 「よくご存じですね……」 「僕の名前は九条碧だ。 九条と言っても傍系。 お前とははとこの関係にあたる。」 「そう…なんですか……」 九条の本家の方にΩがいるのは知っている。 αばかりの一族で公表されてないから。 知らない者も多いが流石に九条家当主候補と言うことから彼のことは知っている。

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