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第27話
食事が終わりそれぞれ部屋に戻った。
「ごめん陽介。
急に二人がきてビックリしたよね。」
「ん?まぁな。
でも別に嫌じゃねぇから問題ねぇよ。」
「ありがとう。」
「ん、それより風呂、先に入っていいぜ。
俺やることあるし。」
陽介がそう言うから希一は先に風呂に入らせてもらうことにした。
着替えを準備しシャワーを浴びる。
そこでふと疑問に思った。
そう言えば碧が希一を親戚だと言ったとき陽介は驚いてはいなかった。
もしかして気づいていたのか?
取り合えず後で聞こう。
一方希一が風呂に入っている間の陽介は悩んでいた。
「なんだよあれ、九条碧。
あいつ完全に希一に気があんじゃんかよ。
どうすっかな?」
陽介は頭を掻きながら徐にスマホを取りだし何処かへ電話を始めた。
「ま、あいつの片想いっぽいし言わなくてもいいか。
……もしもし俺です。
はい……大丈夫ですよ今のところ。
ええ、わかってます。
それでは失礼します。」
話終え電話を切った。
それから暫くして希一が風呂から上がってきた。
「陽介、次いいよ。」
「おう、それよりお前ちゃんと乾かせって。
ほら、まだ濡れてんじゃん。
どうせ俺のために早く出ねぇととか思ってんだろ?」
陽介はまだ髪が生乾きの希一を洗面所に連れていきドライヤーで髪を乾かし始める。
「うぅ……ごめん。」
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