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第42話
「帰ったらいいのに。
妹さんもお父様も会いたがってるんじゃないの?」
「ヤダね。
絶対こき使われるしそれにお前俺がいないと迷子になるだろ?」
「べ、別に大丈夫だもん!!
ちゃんと覚えた……はず……」
「へぇ、じゃあ行ってみ?
俺は後ろから着いてくから。」
「う………」
ほらな、と笑って誂う。
そんな会話がなされている一方碧は生徒会の仕事に負われていた。
それを坦々とこなし沢山あった書類を猛スピードで片付けていく。
そこへ雫が紅茶を差し入れにやって来た。
「随分頑張っておられますね。」
「でないと間に合わないからな。」
そう言って片手でパソコンを操作しもう片方の手で紅茶を啜る。
「行かれるのですか?」
「そりゃ母様が行けと言っているのだから行かないわけには行かないだろう。」
実はこの連休に大きなパーティが開かれる。
そこに碧も出席するため今ある仕事を急ピッチで終わらせているのだ。
「全く面倒ですね。」
本当に面倒だ。
希一を身内と公言した件は校外にも漏れているはずだ。
何を言われるやら……
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