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第50話

雫に指摘されようやく希一が好きなのだと気づいた碧だったが、気づいたからってどうしろと言うのかさっぱりだ。 好きだと言って彼が受け入れてくれるとも限らない。 雫は番になりたいかと聞いてきた。 彼を好きなのだとしたらそりゃなりたいだろう。 だとしても希一と番関係になる未来というのは 想像できない。 番となればあんな純粋な彼を束縛するようなものではないだろうか? それにやっぱり養子の話、母に逆らえない自分 それらを知ってしまったら幻滅してしまうのではなかろうか。 「はぁ……」 「………」 碧に教えてやったはいいがそれはそれで面倒で 何も進歩がないと呆れる雫。 正直彼のことだからさっさと告白してしまうのだと思ってた。 今までの経験だと簡単に付き合えと上から目線で強引に物にしてきた筈なのだが今回は違うらしい。 確かに今までは恋ではなかった。 一応容姿や中身を選りすぐんで交際していたが 碧はすぐに飽きてしまうようで長くは続かなかった。 それは本気で相手を好きになっていなかったから。 交際経験はそれなりに豊富だが恋愛に関しては初心者。 さて、どうするかなと雫は考える。 「碧様、そんなに悩んでても貴方のそのカチカチの頭では何も進みませんよ~ こう言うのは行動が全てです。」 「そう言うものなのか? 希一は嫌がったりしないだろうか?」 「………」 なんだろうか。 嫌味が通じないほどネガティブになっているのだが。 「碧様らしくないですね、誰ですか貴方?」 すると碧がいきなり立ち上がった。 「そうだ‼僕らしくない‼悩んでないで告白してしまえばいい。」 そう言って希一の元へと向かった。
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