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第61話
そう言うことで日曜日の昼
二人の部屋へ碧と雫がお邪魔した
「し、失礼する」
「どうぞ
適当に座っててください」
そう言われてソファへと腰掛ける
陽介も希一の手伝いをしているようで
彼に指示されながら鍋をかき混ぜている
それがなんか嫉妬心から少しイラッと来た
まぁしかし、希一の青と白のチェック柄のエプロンが
見られたからよしとする
「エプロン姿の希一様可愛いですね~
良妻になりそうじゃないですか?」
「………っ」
横を向くと雫がにやりと口角を上げて
胡散臭い笑みを浮かべている
「早くしないと誰かに取られちゃいますよ?」
「うるさいわかってる
その前に順序というものがあるんだよ」
「順序ね~
ま、頑張ってください」
腹立ついい方の雫をよそ目に部屋を見渡すと
先日陽介に取ってもらったという兎が
ベッドの上に乗っていた
「あれ、お恥ずかしながら
可愛くて一緒に寝てるんです」
「希一」
「できましたよカレー」
「ああ、ありがとう
と言うか一緒に寝てるって……」
「はい、なんか落ち着くんですよ」
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